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既存住宅状況調査
(インスペクション)
国土交通省の定める講習を修了した建築士が行う、建物の基礎、外壁など 建物の構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分に生じている ひび割れ、雨漏り等の劣化・不具合の状況調査です。👉つまりは建物の健康診断!
●インスペクションの
メリットは?
売主・貸主
・引渡し後のトラブルを少なくする・競合物件との差別化に役立つ
買主・借主
・より安心して購入の判断ができる・購入前にメンテナンスの見通しが立てやすい
どのタイミングでするの?
メリットを考えると売買・賃貸借契約の前に
するのが一般的!
《補助制度のご案内》
和歌山県
1.移住推進空き家活用事業補助金(空き家改修&片付け)
2.既存住宅状況調査補助金
各市町村
無料耐震診断や浄化槽設置補助など各自治体にお問い合わせください。
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石綿(アスベスト)
事前調査
建築物等の解体、改造、または補修する際には、建材に石綿が含有されているかの事前調査をすることが義務付けられています。令和4年4月1日からは調査“報告“が義務付けられ(一定の条件を満たす場合)、さらに令和5年10月1日からは「建築物石綿含有建材調査者」が事前調査を行うことが必要になりました。
そもそも石綿とは?
石綿(アスベスト)は、天然の繊維状けい酸塩鉱物です。石綿の繊維は、肺がんを起こす可能性があると言われており、工事の際には適切な処置をしなければ、飛散して人が吸入する恐れがあります。参考: アスベスト(石綿)に関するQ&A
厚生労働省HPより https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/sekimen/topics/tp050729-1.html
平成18年(2006年)に石綿の使用が全面禁止されましたが、現在空き家となっている建物の多くはそれ以前に建てられたものであり、注意が必要です。
石綿が含まれる建物については、改修工事等の際に所要の処置をしなければならないため、アスベスト除去費用を見込んでおく必要があります。
ズバリ、住んでいない家のこと!!
お正月だけ使っている、倉庫として使っている...空き家です!!
メリット
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安い!
物件の状態にもよりますが、新築で購入するよりも購入金額は安く抑えることができます。わかやま空き家バンク物件は、約6割が売買なら300万円以内、賃貸なら5万円以内です。
リフォーム・リノベーションで
自分好みに改修できる◎空き家は、すぐに住める状態ではないことが多いのですが、裏を返せば自分好みのリフォームが可能です!古い建物だからこそ、アレンジ次第で味のある雰囲気のお部屋を作ることも😊
農地や山林付きの場合も!
田舎暮らしでは、自分で野菜を作ってみたい方も多いのではないでしょうか。農地や山林付きの空き家も掲載がありますので、夢の家庭菜園生活も叶えることができるかもしれません。
デメリット
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結構ボロボロ、隙間風
建物は空き家になると、想像よりもはるかに劣化が進みます。雨漏りや床が腐っていたり、動物の死骸があったり…。すぐに住めないことを念頭に置いて、物件探しをすることが必要です。
改修するのに費用がかかる
物件の購入費は新築より安く抑えられるものの、改修箇所が多く、新築と変わらない総費用になることもあります。物件の購入前に、家の状態をしっかり確認しておくことをお勧めします。
column:既存住宅状況調査(インスペクション)column2:石綿(アスベスト)事前調査ぼっとん便所
街中では、ほとんど見ない「ぼっとん便所」も、田舎には結構あります。下水道整備がされていない地域も多いため、「それはちょっと…」という方は浄化槽の設置を事前に確認して下さい。 合併処理浄化槽への転換補助制度について
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耐震基準
1981(昭和56)年6月1日以降、耐震基準が新しく変わりました。これ以前の家は新耐震基準よりも耐震性の弱い建物がほとんどであり、今現在空き家となっている建物の多くは旧耐震基準であることも多いため注意が必要です。 住宅の耐震診断・耐震改修に関する補助制度について
シロアリ
改修の際に大きな問題となるのがシロアリ被害。建物の耐震性にも影響を及ぼし、地震等での建物倒壊のリスクが高まります。
目視の範囲内では既存住宅状況調査(インスペクション)で調査可能ですが、より詳しい検査には別途シロアリ検査を依頼する必要がありますので、予算検討の際にもご留意ください。自然災害
和歌山県は、台風がよくきます!また、南海トラフ巨大地震等の災害リスクも予め確認しておくことをお勧めします。土砂災害警戒区域や津波浸水区域などは、空き家の所在する市町村に問い合わせのうえ、下記URLからご自身でも確認してください。
防災わかやま(ハザードマップを参照)-
周辺環境
自然災害に加え、道路の凍結や獣害が発生する地域もあります。事前に一年を通した気候・環境の確認をしておくとよいでしょう。また、山奥など自然豊かな環境の中で暮らしたい場合は、公共交通の便がよくない場合が多いので、車の利用や買い物場所など、日常生活をイメージしておくとミスマッチを減らせますよ。
残置物
空き家がなかなか流通しない要因の一つに荷物がたくさん置いてあることが挙げられます。倉庫としての使用(👈これも空き家です!)や、片付けに手間がかかるから放置している人もいます。この場合、購入者が片付けをしないといけないケースもありますので、事前に誰が残置物の片付けをするのか確認しましょう。
ご近所付き合いも必要!?
田舎あるあるですが、物件を購入・賃貸して終わりではありません。その地域で暮らしていくためには、近所付き合いも必要です。引っ越し後の挨拶にはじまり、自治会やお祭りの参加など、近所の方と良好な関係を築くことで、地域での暮らしが楽しくなると思いますよ。挨拶から意識してみるのはいかがでしょうか😊
一言費用と言っても、物件の購入費、改修費、登記費用など
あれもこれもと財布からお金を出す機会が多くなるのが現実。
改修費については皆さんお分かりかと思いますが、
物件や入居者の希望によりけり、というのが本音です。
ただ、空き家の改修箇所としてよく挙げられるのが
①水回り(トイレや台所、お風呂など)、②和室から洋室へのリフォームです。
以前開催された、和歌山県の移住セミナーでの例を参考にしますと、
トイレ (汲み取り→水洗) |
100~150万円 |
---|---|
台所 | 20~70万円 |
お風呂 | 70万円~ |
和室→洋室(6畳) | 30万円~ |
ご紹介した費用価格はあくまで目安ですので、
最終的には好みや予算などで大きく変わることがあります。
また、物件場所によっては搬入や工事が困難な場合、
さらに費用が膨らむ可能性が高いので注意が必要です。
改修費に加え、仲介手数料(宅建士)、登記費用(司法書士)、
必要に応じて境界確定費用(土地家屋調査士)なども予算として
確保しておくとよいでしょう🙆
空き家について、ここまで長々と紹介してきましたが、
メリットもデメリットも言えることは“物件による!“ということです。
皆様が気に入る物件の中には、リフォームも手直しもいらない
今すぐ住むことのできるものもあれば、
購入(賃貸)した時点では分からなかった不具合があるかもしれません。
(既存住宅状況調査(インスペクション)を実施していたとしてもです。詳しくはcolumn参照)
空き家に住むということは、それなりの覚悟が必要です。
せっかく住むのですから、物件の状態や周辺環境を確認しておくためにも、
写真だけでなく現地を訪問して実際に確認すること、
購入(賃貸)の際には専門家である宅建士に
契約仲介を依頼することをオススメします。
最後に、と散々怖いことを言っておいてなんですが、
わかやま住まいポータルサイトには、家の大きさや価格、ロケーションなど
さまざまな条件の物件が掲載されています。
気になった物件については、ぜひお問い合わせをしてみてください。
空き家に魅力を感じてくださる皆様が、
素敵な空き家と巡り合えることを心から祈っております。